コラテラル

 ギャラリー回って時間的に間に合ったのがこれ。先行上映。
 彼のフィルモグラフィーの中ではかなりはずしてるな。野心がない。たいした経歴のないジェイミー・フォックストム・クルーズと並べて主演にしてるし。ワンテイクでOKにしたようなショットがたくさんあった。デジタルで撮ったみたいだし、さっさと仕上げたかったのか。しかしB級感溢れるくだらなさは憎めない。『ヒート』の車道での銃撃戦を思い出させるクラブのシークエンスのしぶとさというかしつこさは彼にしか撮れないだろうし、トム・クルーズもいつものように全力疾走を見せてくれたし。
 マイケル・マンの一番はやっぱり『インサイダー』だな。ホテルの壁が庭で遊ぶラッセル・クロウの娘たちの情景に変化するショットは極上のCGの使い方だった。