マイケル・K

 書かれた83年時点ではまだ廃止されていなかった南アフリカ共和国アパルトヘイトが下敷き。しかし何処にも「アパルトヘイト」の文字は出てこない。迫害や隔離を受けながら、それに抵抗するというよりは、徹底的に無知であり、気を利かせているつもりの他者の温情に煩わしさを覚える、というマイケルの姿勢を書くクッツェーは、(自己)否定を通して反対のものの強い肯定をしているように思う。それは多分平和だし、持続可能な生活なんだろう。

マイケル・K

マイケル・K


id:vigo:20050301#p3 『エリザベス・コステロ
id:vigo:20050224#p1 "Youth"
id:vigo:20041108#p2 『マイケル・K』
id:vigo:20041110#p2 『マイケル・K』(引用)
id:vigo:20050116#p1 『敵あるいはフォー』
id:vigo:20050112#p1 『ロビンソン・クルーソー』(デ・フォー)
id:vigo:20041231#p3 『石の女』
id:vigo:20041225#p3 『ダスクランド』