本
ジョナサン・クレーリー著 『知覚の宙吊りー注意、スペクタクル、近代文化』 平凡社 マネに関する文章を読んでから注目している著者の論文集。運良く古本で安く手に入った。知覚の宙吊り―注意、スペクタクル、近代文化作者: ジョナサンクレーリー,Jonathan C…
んー、しばらく更新していなかった。多少やることがあったといっても忙しくは全然なかった。キーボードを打つのが面倒だったのだと思う。 この間、映画は一本も見ていない(!)たまには映画を見ない状態を継続して映画を考える、というのは適当すぎるいいわ…
フェルナンド・ペソア 『不穏の書、断章』 思潮社 どうしようもなく無気力な時はこれを開くことにしよう。不穏の書、断章作者: フェルナンドペソア,沢田直出版社/メーカー: 思潮社発売日: 2000/10メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 95回この商品を含むブ…
ジョゼ・サラマーゴ 『白の闇』 NHK出版 国中の人間が失明する。ただし視界(?)は黒でなく真っ白になる。 台詞にはカッコがつかないし、段落も変わらない。時に語り手の考察が入り、白の闇に囚われた人間の迷いに似ていそうな文章が延々と続く。それが至る…
C.ダグラス・ラミス 『経済成長がなければ私たちは豊かになれないのだろうか』 平凡社 経済成長がなければ私たちは (平凡社ライブラリー)作者: C.ダグラスラミス,C.Douglas Lummis出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2004/09/08メディア: 文庫購入: 6人 クリ…
こうの史代 『夕凪の街 桜の国』 id:megane123さんのところで知り、読んでみようと思った。id:cine345さんも欲本していた。シンプル(こう言っていいのか)にして強烈な印象。夕凪の街 桜の国 (アクションコミックス)作者: こうの史代出版社/メーカー: 双葉…
金子勝,ヤマザキマリ 『2050年のわたしから』 土壇場のテスト対策。にはならんか。2050年のわたしから作者: 金子勝,ヤマザキマリ出版社/メーカー: 講談社発売日: 2005/06/24メディア: 単行本 クリック: 43回この商品を含むブログ (11件) を見る
『ハインリヒ・ベル小品集』 第二次世界大戦における兵役体験を基に書かれた短編集。戦場や実戦よりは街を舞台にした市民の話がほとんど。(戦時中なのだからあたりまえだけど)現実離れ、実生活離れした浮遊感がある。 左右に突然黒い巨大な瓦礫の山。弱々…
Mario Falsetto "Stanley Kubrick: A Narrative and Stylistic Analysis" 届いた。少し読んでみた。そのなかでおもしろい記述。 1958年から1963年に製作された映画の平均的なショットの持続時間は11秒から9秒とのこと。それが1964年から1969年になると7.5秒…
金子勝 『長期停滞』 ちくま新書 テスト対策の一つとして読む。
Cinema: The Archaeology Of Film And The Memory Of A Century (Talking Images Series)作者: Jean-Luc Godard,Youssef Ishaghpour,John Howe出版社/メーカー: Berg Publishers発売日: 2005/02/01メディア: ペーパーバックこの商品を含むブログ (1件) を見る
J・G・バラード 『コカイン・ナイト』 犯罪が以下にひとの意識を鋭利にし文化を活性化させるかみたいな話。もうすこし説得力がほしかったところ。コカイン・ナイト (新潮文庫)作者: J.G.バラード,J.G. Ballard,山田和子出版社/メーカー: 新潮社発売日: 200…
イスマイル・カダレ 『誰がドルンチナを連れ戻したか』 白水社 イスマイル・カダレはアルバニア生まれでフランスに亡命した作家。カフカの匂いを強く感じた。誓い(ベーサ)の危機とその見直し。 ISBN:4560043175
加藤幹郎 『ヒッチコック『裏窓』ミステリの映画学』 みすず書房 切り返しやクローズアップなどともに構築された古典的ハリウッド映画の文法すなわち、物語の先導者となるカメラ=主体や、被写体=視線の対象といった関係は、観客の主人公への不問の信頼に拠…
ドン・デリーロ 『マオⅡ』 本の友社 他の著作も読んでみるか。 テロリストが肥え太れば、小説家は痩せ細るってこと。やつらが大衆の意識に影響を与えれば与えるほど、感性や思想の形成者としてのわれわれ小説家の影響力は低下する。やつらが具現している危険…
H・G・ウェルズ 斉藤伯好 『宇宙戦争』 早川書房 いつか読もうと思い続けて数年、ようやく読む。いざ読むとノンストップ、うんこれは面白い。スティーブン・スピルバーグの同名の映画作品を念頭に置いて読んだのは言うまでもなく。 ひたすら楽観的な鑑賞を…
松浦寿輝 『花腐し』 講談社 これは、いい。花腐し (講談社文庫)作者: 松浦寿輝出版社/メーカー: 講談社発売日: 2005/06/15メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 6回この商品を含むブログ (33件) を見る
松浦寿輝 『もののたはむれ』 文芸春秋 文庫化を機に読んでみた。そんなだね。「幻想文学」なのに展開が読めてしまうので幻想は何処かへ・・・ ものを見ること、今やそれはわたしにとって、艶やかな宝石の耀いで出来た箱の中にその対象を閉じこめることだ。…
村上龍 『空港にて』 文芸春秋 『半島を出よ』はかなりしっかりしてたけど、細部の設定を緩めると彼は自分で問題を捏造してしまう方向に向かってしまうような気がしないでもないね。その点細部をつめて問題設定も低めな「コンビニにて」はよかったけど。空港…
ロレンス 武藤浩史訳 『チャタレー夫人の恋人』 筑摩書房 新訳。単なる官能小説じゃないのね。近代理性批判と資本主義批判の小説か。 最後の真の人間が殺されて、白、黒、黄色という肌の色に関係なく、すべての人間が飼い馴らされると、すべての人間が狂って…
パウル・ツェラン 中村朝子訳 『パウル・ツェラン全詩集〈1〉』 青土社 これは、む・ず・か・し・い。ISBN:4791790812
マクベス (対訳・注解 研究社シェイクスピア選集7)作者: 大場建治出版社/メーカー: 研究社発売日: 2004/09/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 2回この商品を含むブログ (2件) を見る シェイクスピアの代表作なんかは英語で読み返したいと思っていた。そ…
サルマン・ラシュディ 寺門泰彦訳 『真夜中の子供たち』(下) Midnight's Children 1981 早川書房 主人公サリーム・シナイはインド独立の当夜に生まれて、以後自国の歴史に刻まれるようなありとあらゆる事件を引き起こしてゆく。その荒唐無稽な展開が面白い…
サルマン・ラシュディ 寺門泰彦訳 『真夜中の子供たち』(上) Midnight's Children 1989=1891 早川書房 ISBN:415207650X
ヴァージニア・ウルフ 御輿哲也訳 『灯台へ』 To The Lighthouse 1927 岩波書店 まず一人の知覚があって、知覚された対象を媒介として他の人物の知覚へと滑らかに移行する。そういった主観と主観は相反する時もあるだろう。が、「世界」は寂しくも一つある。…
吉行淳之介 『暗室』 1973 講談社 五感による性的なものの感受が唯我独尊に語られてゆくような展開。それが本当なんでしょうか。暗室 (講談社文芸文庫)作者: 吉行淳之介,川村二郎出版社/メーカー: 講談社発売日: 1988/05/02メディア: 文庫購入: 1人 クリック…
マーガレット・アトウッド 鴻巣友季子訳 『昏き目の暗殺者』 The Blind Assassin 2000 早川書房 タイトルからハード・ボイルドものかと思っいたが、「昏き目の暗殺者」とは隠喩として冠せられたものだと後になって分かった。語り手の老年のアイリスがひねく…
フェルナンド・ペソア 池上ミネ夫訳 『ポルトガルの海‐フェルナンド・ペソア詩選』 彩流社 1997 もっと読みたくなる。
古井由吉 『古井由吉集』 1971 河出書房 「木曜日に」、「先導獣の話」、「円陣を組む女たち」、「不眠の眠り」、「杳子」、「妻隠」を収録。 古井由吉を読んだのは初めてですが、実によかったです。特に『杳子』。
中原中也 吉田熈生編 『中原中也全詩歌集(上)』 講談社 1991 中原中也全詩歌集(上) (講談社文芸文庫)作者: 中原中也,吉田煕生出版社/メーカー: 講談社発売日: 1991/05/02メディア: 文庫 クリック: 1回この商品を含むブログ (7件) を見る