トマス・ミッチェル
深夜勉強の合間に蓮實重彦と山田宏一の対談を収めた『傷だらけの映画史』ISBN:4122038030んでいたら爆笑ものの発言に行き当たった。フォードの『果てなき船路』の最後でミッチェルはジョン・ウェインら仲間と独り別れて船に乗る。その後その船がドイツ軍に撃沈される、というのは涙ものだと山田が言った後、
トマス・ミッチェルがあのまま船に乗って、ドイツ軍に撃沈されずに戦後まで生きのびて、『ドノバン珊瑚礁』のリー・マーヴィンになって甲板から海に飛び下りるんだと考えると救われるんです。(p.121 蓮實)
『ドノバン珊瑚礁』はジョン・ウェインとリー・マーヴィンの共演作。トマス・ミッチェルの顔≫こちら。リー・マーヴィンの顔≫こちら。ミッチェルは道化役向きの役者で、マーヴィンは強面の一枚目。戦争を体験してそんなに変わっちまったのか、とあらぬことを想像した。