ドーン・オブ・ザ・デッド ディレクターズ・カット

 劇場未公開シーンを加えたディレクターズ・カット。今改めて見ると、オープニングの秀逸さがよく分かる。長俯瞰ショットやロングショット、人工的な照明、走行するそれを固定してとらえられた車、と、「作り物」感が充満している。現実的であるよりは、虚構的であるほうが見るものを引き込むというパラドクス。 ボーナスDVDにはゾンビのメイク・アップや血糊の散らし方などのメイキングが入っている。なかでも、スター級ゾンビの取り扱いは丁重なものだった。きわめて先進的なゾンビ映画だと実感。 それにしても、サラ・ポーリーは実に色っぽい。切迫した状況での汗に光る火照った顔や、鈍重かつ機敏な視線など、実にそそられる。 いろんな意味でこのDVDは購入する価値あり。